オーバーホール車のご紹介です。
GDRの愛称で親しまれたグラファイトデザイン社のメテオハイブリッドです。
今では珍しいアルミ+カーボンバックで、フロントフォークとシートステーには、トップモデルのメテオと全く同じカーボンを使用しています。
グラファイトデザイン自体はカーボン製ゴルフシャフトを生産しているメーカーで、その技術をロードバイクフレームにフィードバックする形でスタートしました。当時新城幸也選手が所属していた梅丹本舗やトップアマチュアにバイクを供給し、ツール・ド・おきなわで総合優勝するなど輝かしい成績を残しました。また、レクサスなどの塗装を手がける狭山車体工業の仕上げが非常に美しく、いつかはグラファイトデザインと言われた時期もありました。
残念なことにコストのかかる自転車事業部は、ゴルフ愛好家が中心の株主の賛同を得られず、ちょうど2年前に事業から撤退し伝説のメーカーとなってしまいました。
撤退が決まったあと、今後のアフターサポートの件で担当の方と電話したとき、
「グラファイトの作るバイクは素晴らしいバイクです。またいつか一緒に仕事しましょう」と声をかけたら、撤退は本意ではなかったのでしょう。涙ぐんでいたのを今でも忘れません。
今回オーバーホールをさせていただいたバイクも、当店で組ませていただいた非常に思い入れの深い1台です。
大事にお乗りいただいているようで、また次のシーズンもトラブルの出ないよう丁寧にオーバーホールいたしました。
どっちがついでかわからなくなりそうですが、ROVALのCL50をインストールいただき、迫力のあるバイクになりました。
ハンドルをアルミからセミエアロのSUPER ZEROカーボンハンドルに変更。バーテープをスパカズのグリーンで巻いています。
「ストーリーのあるバイクを販売したい」
サイクレスタの考えにぴったりのメーカー、グラファイトデザインのお話。
ありがとうございました。